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【採用】新入社員の時、上司から教わったこと。

2017/12/12


こんにちは。採用担当のヒロキです。

先日、学生と話す機会があったのですが、もう来年に向けて就職活動してるらしいです。本当にご苦労様です。

 

こんな会社がいい!どんな仕事がしたい!など希望に溢れた会話をしていたのですがイマイチ具体的でなかったので、少し目線を落として「どんな上司がいいのか」質問してみたところ・・・

 

上司って概念自体「もう古い」らしい

聞けば、責任を明確化して評価してくれる管理者であればいいとの事。現代社会において部下は上司に対して「どんな」を求めないし、一方で上司も部下に対して「どんな」を求めないのが理想らしい。感情論みたいな部分はいらないって事。

 

まぁー、、、

 

部分的には納得出来ます。只その考え方って自分が仕事に直結しないと判断した事は教えてもらう必要はない。と言ってるのと近くないですかね?もちろん感情論だけで語るのは良くないとは思います。

 

受ける側の経験や処理不足で感情論だと決め付けてしまうケースだってあるし、何より私自身が必要ねえなぁって思ってた事が今になって「ああ、これか」と気付ける場面って結構あるんです。

 

就活生が話題の本を鵜呑みにして「感情論いらない。」は、私が三件目のスナックでこれ以上飲めないだろうとおネエちゃんから忖度されたウーロンハイくらい内容が薄いと感じる。まぁ話は逸れたが、少なくとも私は上司から感情論含め色々な事を教わった。今日はその教えを記事にしたいと思う。

 

※長文・PC推奨

 

忘れもしない新入社員の頃

研修中だった。配属部署への自己紹介が終わって第一声。「これやってくれない?」といきなりPCを渡された。ホウキとチリトリならまだしも見た事のないlogが延々と羅列されている。私は冗談だと思った。

 

【ヒロキ】:いや、、あの、、ちょっと、、もごもご・・

 

【上司】:なんだ?はっきりしろ。

 

どうやら冗談じゃなかったらしい。全く距離感が掴めない。

 

【ヒロキ】:是非やらせて頂きたいのですが。全く分からないのでちょっと難しいです、、

 

【上司】:30点。俺はお前が新入社員である事は知ってる。で、お前が何も知らない事も知ってる。なのに頼んだ。意味分かるか?

 

【ヒロキ】:分かるようにしろって事ですか・・?(滝汗)

 

【上司】:そう。君は新入社員。言ってみれば会社で一番仕事が出来ない人。頼む側の人間は一番仕事出来ない人でも出来る(出来なくちゃ話にならない)と踏まえた上で作業を頼んでいるんだ。

 

①反応よく即答すること

【上司】:さっきは試すような事して悪かったが、これからの一年間は雑用含め色々な仕事を振られると思う。新入社員に出来ない仕事はまず振らない。どうせやるんだ。即答で「ハイ」と応答しなさい。

 

体育会系みたく威勢は張らなくていい。それよりも素直な気持ちが大事だ。お互い気持ち良く仕事出来るし君の評価にも間違いなく繋がっていくだろう。結果として君は他の新人より打席に立つ回数が多くなるだろうし、信頼構築のチャンスも増えるはずだ。

 

②相談すること

【上司】:時折、無理難題を言ってくる事もあるかもしれない。そんな時は素直な気持ちで相談しなさい。「誰にするのか?」「どのコミュニティーにするのか?」含めて相談の仕方は新人の頃に学ぶべき大切なスキルの一つだ。これが出来ると出来ないとでは今後の人生にも大きく影響してくる。

 

【ヒロキ】:相談する事は大切だとは思ってましたが、人生を左右する事だとは思ってもみませんでした。

 

【上司】:うん。何故相談が大切なのか。これは自分で実践して失敗して学んでほしいんだけど、一つ教えると「人は自分が見てる景色を真実だと思い込んでしまうから」なんだ。そうではなくて今自分が認識している真実はあくまでも「自分の解釈」に過ぎない。それを気付かせてくれたりするのが相談だったり対話中の気付きだったりする。これは仕事でもプライベートでもそうだ。君が将来結婚して奥さんと上手くやっていく為のツールとして覚えておいても損はないぞ。

 

【ヒロキ】:はい。

 

【上司】:絶対分かってないでしょ。

 

③成果物は必ず誰か見ていること

【上司】:ちなみ新人を卒業する頃になると、その時生み出してる「成果物の質」によって「今後振られる作業の質」が変わってくる事を理解した方がいい。この質は振られる回数とは一切比例しない。

 

良い成果物をコンスタントに生み出せれば、裁量の幅がある仕事も回ってくるだろうし、反対にいい成果物を生み出さなければタスクは増えていっても雑用はずっと雑用のままだ。だから今の内にいい成果物が何なのか理解出来るように頭を使って働きなさい。

 

【ヒロキ】:いい成果物ってなんですか?

 

【上司】:お前今頭使えって言っただろ。(怒)

 

④頭を使うこと

【上司】:じゃあ紙ベースの資料をファイリングする作業を引き受けたとしよう。この仕事の成果物は何だ?

 

【ヒロキ】:資料を社内の誰が見ても把握出来る様にファイリングする。

 

【上司】:んー。発想は間違えてない。けど違う。

 

【ヒロキ】:それ以上もそれ以下も思い付かないです。

 

【上司】:まぁな。ちょっとずるいけど「正解は状況によって変わる」っていうこと。

 

その資料は「何に使うのか?」「誰が使うのか?」「いつ使うのか?」ここは絶対に抑えておかないといけない。要するにファイリングする理由だね。この理由がボケてる状態でも平然と作業してしまう人間には絶対になっちゃ駄目だ。

 

それが顧客に提示するものなら「第三者でも把握出来てビジュアルも考慮する様に」また社内共有する資料に留まるならさっき言ってた「社内の誰が見ても把握出来る様に」が重要だと思う。一方で念の為保管していて殆ど使用しない資料なら「まとめるだけ」で良かったりする。

 

⑤時間を必ず意識すること

もちろん全てを「顧客に提示するレベル」で仕上げるのを否定はしない。クオリティが高いに越したことはないからね。けどどんな事にも相対して時間ってものが必ず存在する。工数だ。ほとんど利用しない資料を顧客に提示するレベルまで仕上げて大幅な時間を使ってしまったらどうなるだろうか。

 

お前何やってんだよ。って言われるのが関の山だ。けどこういう場面ってよく見掛ける。これは「作業の理由や重要性」を伝えていない側にも問題があるし作業する人間も何のためにやるのか考えない事によって発生する不協和音だ。

 

時間を掛けて見栄えの良いものを作っても目的とマッチしてなければ何の意味を成さない。だから良い成果物っていうのは自分の頭を使って状況で判断しなくてはならないんだ。

 

⑥仕事の本質を考えること

そういう心構えで仕事をしていると、ある日を境に「作業を振られる立場」から「作業を相談される立場」になる。ここで試行余地のある返答や企画書が提示出来ると「仕事を任してもらえるようになる」さっきのファイリング案件はこうなる。

 

上司:紙資料のファイリングがいっつも面倒だよな。何かいい方法ないかな。

 

部下:紙で管理するからですよ。電子化すればいいんじゃないですか。

 

上司:検討資料出せる?

 

部下:はい。

 

上司:任せるわ。来週に頭に進捗聞かせて。

 

ここで初めて「金」「時間」「効果」を天秤に掛けてバランスのいい作業を選択する仕事をするんだ。これには決められた方法も正解もない。行き詰ったら少し遠くを見てみろ。上司に相談するのもいい。「人」「部署」「会社」「他社」「業界」「将来」と言った次のカテゴリが見え隠れしてるはずだ。

 

⑦人間関係のこと

どんな人でも一人で生きてない限り必ず直面する問題がある。

 

人間関係だ。これに例外はない。

 

「~上司が~」「~部下が~」「~家族が~」これからたくさんの不満を耳にするだろう。

 

しかしそれを嘆いてはいけない。みんなそれぞれ自分の正義を持って生きている。むしろ障害が発生するのは当たり前の事なんだと認識すべきだ。君がこの先感じていくであろう不満は君の視点から見た解釈に過ぎない。事実ではない。その事は常に頭に入れておくこと。

 

相手に対する不満を解消したいと思うなら三つの事を実践しなさい。

 

①私が相手との不満を解消する目的は?

②相手は何の為にその言動を取るのか?

③相手から見た自分はどう映っているだろうか?

 

少し訓練は必要だが、全く別の事実(解釈)が生まれてくるはずだ。今まで理解出来なかった相手の正義が見えてくる。それによって歩み寄る事もあるだろうし、アプローチの仕方を変えればいいだけだ。そもそも気に留める問題じゃなかったと思える事もあるだろう。

 

それでも腑に落ちないのであれば当事者に対してオープンな相談(対話)を持ち掛けなさい。私はこうだからこう思う。だからあなたの考えを教えてほしい。本当に素直な愚直な気持ちでいい。駆け引きはいらない。

 

ここまで考えた上で行動を起こした相手なら、君と同じゴールが相手にも必ず存在しているはずだ。考え方や手段が違うだけ。問題は必ず解決する。

 

一つだけ注意しておきたいのが、ここで言ってる不満は「~の行動が嫌だ」「社内のウワサ話」「料理の味付けが薄い」とかそんなレベルの不満を指しているのではない。君がこの事に気付けるかどうかが問題だ。

 

以上だが。全く分かってない顔してるね。

 

【ヒロキ】:はい。

 

【上司】:うん。忘れてくれ。

 

~END~